はじめに
近年、副業を解禁する企業が増え、少しずつが本業と並行して副業に取り組む人が増えてきています。
その一方で、「本業があるから副業は片手間になってしまう」「逆に副業ばかりに力を入れて本業が疎かになるのでは?」といった不安を持つ人も少なくありません。
これは、本業と副業をトレードオフの関係で見ていることから生じる不安です。
しかし、実際には本業と副業は対立するものではなく、むしろ相乗効果を生み出す関係にあります。
本業の経験が副業に活かされ、副業で得たスキルが本業の成果向上につながる——
この好循環を生み出すことで、単に収入を増やすだけでなく、自分自身のスキルやマインドの成長にもつながります。

では、どのようにすれば本業と副業を両立し、それぞれの良さを活かして相乗効果を最大限に引き出すことができるのでしょうか?
この記事では、「一般的な会社勤めのサラリーマンが、個人ベースの副業を行う」という想定の元、どうすれば相乗効果を生み出せるかを考察していきます。
本業が副業を成功させる要因
本業には、企業や組織の一員として働くことで得られるメリットが多々あります。
例えば、以下のような点が副業に活きる要素です。
コミュニケーション能力が磨かれる
本業では、社内/社外、 上司/同僚/部下、男性/女性など、とにかく多岐に渡る属性の方とコミュニケーションを取りながら仕事を進めていきます。
副業で個人ベースの仕事をすれば分かるのですが、あなたの商品・サービスを売りたい見込み客が、どんな属性の方でも対応可能な状況にあることで、選択肢を無駄に狭めてしまうリスクを回避することができます。
例えばあなたが副業でコーチングを提供すると仮定して、「男性は良いが女性は苦手…」とか「年下なら対応できるが、年上はどう接したら分からない…」状態だと、ペルソナの設定に大幅な制限が出てしまうのは明白です。
それが、マーケティングの戦略上、意味のある線引きなら良いのですが、「コミュニケーションの得手不得手を原因とする線引き」は可能性を狭めてしまうだけです。
是非、本業での様々な方とのコミュニケーション機会を、ありがたいものとして捉えましょう。
日々の仕事の向き合い方も変わってくるはずです。
専門スキルの習得・深化
「1万時間の法則」を聞いたことはあるでしょうか?
これは、1つの分野でプロレベルになるためには、およそ1万時間の修行が必要であるという考え方です。
「さあ今から、副業に必要なスキルを1万時間かけて習得しましょう!」と言われたらいかがでしょうか?
仮に1日3時間をスキル習得に割けるとしても、1年間で3時間×365日=1095時間しか割けませんので、1万時間に達するまで、実に9年強も掛かってしまいます。
ところが、年間労働時間をザックリ2,000時間だとすれば、例えば営業担当として5年も働けば、その製品に関する知識や営業スキルについて習得できることになります。
更にもう5年働いて10年を超えたサラリーマン(新卒だと30代前半になりますね)ですと、2つの分野についてプロレベルにまで習得した、と言えるのです。

本記事を読んでくださっているあなたは、恐らく副業に興味があり、一定期間はサラリーマンとしての経験があるはずです。
そうすれば、5年10年があっという間であったと感じていることでしょう。
その “あっという間” に幾つかの分野でプロレベルに達していること、それだけで十分に誇れる成果です。(※もちろん、然るべき努力をしてきた場合にのみ言えることですが)
私は常に、まずは手持ちの武器で副業を考えることをお勧めしています。
それは1万時間の法則とも深い関わりがあるもので、決してこれまでのあなたの経験を過小評価してはいけません。
信頼性の向上とネットワークの拡大
本業で得た実績や肩書きがあることで、副業の信頼性が増します。
「○○企業に15年間勤務しながら副業で△△を行っています」というプロフィールは、見込み客にとって安心材料と成り得るでしょう。
但し、この安心材料は入口に過ぎないことは念頭に置いておく必要があります。
本業と副業では、対象としている顧客が全く違うからです。
あくまでも、「副業における見込み客の悩みを解決する上で、あなたの商品・サービスがどのように役立つか」が問われていることは忘れないで下さい。
副業が本業に好影響を与える理由
逆に、副業の経験が本業に良い影響を与えることも多くあります。
新たなスキルの習得と応用
副業では、普段の業務では関われない領域に挑戦する機会が得られます。
例えば、副業でブログやSNSを使った集客をするのであれば、SNSマーケティングの知識や自分の意見を世に出す経験を積み重ねることができます。
特に、SNSで自分の意見を世に出すことは、サラリーマンでは極めて少数派である、というのが私の実感です。
NTTドコモ モバイル社会研究所が発表した「Twitter(現:X)とInstagramの利用動向調査」によると、Twitterの82.7%が「見るだけ」ユーザーだそうです。
即ち、発信している人はユーザー全体の17.3%しかいません。
更に、ユーザー全体の中でサラリーマンである割合を考えると、多く見積もっても数%でしょう。
それくらい、会社の肩書きや仕事とは別で発信する機会を作っている人は少ないのです。
ところが、副業でSNSをもし使って発信するのであれば、自分の主張を世に出すことへの恐れがなくなっていきます。
それが、本業でも「自分の意見をしっかりと言う」マインドに繋がっていきます。
時間管理能力と生産性の向上
副業をすることで時間管理能力が向上し、効率的にタスクをこなす意識が生まれます。
逆説的ですが、自由に使える時間が限られるほど、より使える時間を増やすための努力をするものです。
結果として、本業でもメリハリをつけて仕事に取り組めるようになり、より短時間で高い成果を出せるようになっていきます。
この辺の時間管理については、別の記事『時間と心に余裕を持ちたいのであれば、「忙しい」というワードは封印しよう』( https://1life2live.jp/blog/355 )も参考にしていただければ幸いです。

コミュニケーションの幅が更に広がる
副業では本業とは異なる環境や業界に触れることができます。
特に個人ベースの副業であれば、本業で出会う人達とは全く発想や考え方が違うことが多々ありますので、物の見方や価値観を広げたり、新たな出会いに発展することもあるでしょう。
「こういう風にして人生を送っている人がいるんだな…」と感じられるのは、サラリーマンの副業の醍醐味でもあります。
そういう環境の変化を僅かでも感じることで、人生を豊かにしていくことができます。
本業と副業の相乗効果を最大化するためのポイント
さてこれまで、副業から見た本業のメリットと、本業から見た副業のメリットのそれぞれを見てきました。
大事なのは、これらを双方向で機能させること=相乗効果により、あなたの成長に繋げていくことです。
そのためには、幾つかポイントがあります。
本業と副業を結びつける意識を強く持つ
本業・副業それぞれのメリットは、特段意識しなければ「各メリットが独立して存在する」だけです。
とにかく強引でも良いので、両者のメリットを結び付ける意識を持ちましょう。
そのために大事なのは言語化です。
例えば、
副業でSNS発信を行うようになった結果、
・「自分の意見を世の中に出すことは決して怖くない」
・「インプットだけではなくアウトプットが重要である」
の2点を学んだので、本業でそれを活かす。
このような形で、できる限り抽象度を高めて学び・経験を言語化していくことがポイントです。
それが両者を結び付ける意識に繋がっていきます。
副業で学んだことを活かし、本業の人脈で勉強会を開催することなどもお勧めです。
休みをきっちり取ることを念頭に置く
もし本業は平日、副業は休日と完全に切り分けてしまうと、毎日仕事に追われる感覚に陥ってしまい、金銭面ではメリットでも、健康面ではデメリットだらけ。
それが、やがて「なぜ自分はこんなに頑張っているのか…」という自虐思考を招いてしまいます。
従って、休日はちゃんと確保し、家族との時間や、自分1人の時間を大切にすることを念頭に置くべきです。
突発的な対応なら仕方ありませんが、通常の時間管理の範疇では、必ず休みを最低1日は確保しておきましょう

シナジー効果のない副業は選択しない
これは、「時間を切り売りするだけの副業はやめましょう」 と言った方が分かりやすいかもしれません。
あくまで、本業とのシナジー効果、或いはあなた自身の成長に関するシナジー効果があるものを副業として選択すべきです。
でなければ、時間をかけてお金を稼ぐためだけの副業になってしまい、相乗効果は決して生まれません。
その意味では、何のために副業をするのか、その目的意識が極めて大事です。
本業と副業の両立で充実した人生を
本業と副業を両立することは、単なる収入アップの手段ではなく、自分自身の成長につながる貴重な機会です。
本業での経験が副業に活かされ、副業で培ったスキルが本業をより充実したものにする——
この相乗効果が、仕事の幅を広げ、長期的なキャリア形成にもつながります。

大切なのは、どちらか一方を「おまけ」扱いするのではなく、両方に本気で取り組むこと。
そして、そのための時間管理を徹底すること。
それにより、得られる学びや成長の幅が大きく広がり、より充実した人生を歩むことができるでしょう。
「そんなのは夢物語だ」こう思ってしまった瞬間、そこまでです。
本業と副業を高次元で両立させ、充実した人生を歩んでいる人はたくさんいます。
全ては自分次第。
本業と副業の両方に本気で取り組む中で、あなた自身にとって最適な働き方を見つけ、最大限の相乗効果を生み出していきましょう。

<プロフィール>

カッシー
マインドセットコーチ。
「他人軸で生きるのは終わりにしたい…」
「本当は一度切りの人生をワクワク生きたい…」
という切実な想いを持つ30台後半~50台のサラリーマンを中心に、
「自分軸=自己中心的すぎるのではないか」
「お金も時間もない」
「特別なスキルや能力がないと、自分軸は創れない」
などのマインドブロックを解除した上で、自分軸を創るために必要な ”ブレないマインド” をインストールしていくためのコーチングを提供。
「現実は全て自分が創っている」という考えをベースに、お金や人間関係など様々なマインドブロックを解除し、個人事業を開始。コーチングで7桁の収益化も達成。
他人軸ではなく自分軸で生きることで、人生を心から楽しめる人を1人でも増やしていきたい!との想いから、マインドセットコーチとして活動。
家庭では2児のパパとして子育てを満喫中。














コメントを残す